社長駆け込み寺

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人材育成・社員教育若手・中堅・幹部の階層・年代別育成方法

ご相談内容
中国と日本でビジネスを展開しているが、日本でのビジネスにおいて片腕となりうる人材がなかなか育たない。どのように幹部社員を育てていけばいいか。

日本において社長の片腕となりうる人材がなかなか育たないとのこと。どこの企業でも社員の教育には苦労しておりますが、特に経営者の分身として活躍する人材を育成するとなりますと、相応の時間をかけて、じっくり養成していく必要があります。また、社長業や事業責任者などトップマネジメントの場合は、個々人の性格で向き不向きもあるかと思いますので、可能な限り複数名の中から経験や教育を重ねながら選抜していくことが望まれます。
一般論となりますが、本回答では「若手社員の意識の傾向とその対策」及び「中堅社員への成長させるための意識改革」「幹部社員養成のポイント」という3点の視点から、その考え方のヒントを述べさせていただきます。

1.【若手社員の意識の傾向とその対策】~「理由」「目的」を明確にした教育~

■叱ると拗ね、ほめると調子に乗る若者たち
現代の若者、特に社会に出て間もない人たちは個人を尊重する意識が強く、昔に比べて会社への帰属意識や組織の一員たる心構えなどがなくなってきています。その若者に対し、昔ながらの「会社意識の一辺倒な植え付け」をしては教育が進まないどころか、却って反発を招く恐れがあります。
また、「叱られ慣れていないことによる打たれ弱さ」もあります。昔と比べて総じて甘やかされてきているため、ちょっと叱ったりミスを指摘するだけで、必要以上に落ち込んだり、すねたり……。逆にほめすぎると、調子に乗ったり、天狗になったりして、かえってミスをするケースもみられます。
このように、現代の若者は、中高年の先輩社員にとっては特に、非常に扱いにくい一面を持っています。教育をする前に「(厳しく教育されてきた)自分の時代とは違う」ということを理解して接することが大切です。ただし、それは決して「若者に迎合する・甘やかす」という意味ではないことも、併せて理解しておきましょう。
■重要なのは「理解」と「説明」
若い世代は、感情論や根性論などより、合理性や正当性などを好む傾向にあります。教育をする際、「帰属意識の必要性」「カリキュラムの最終的な目的」などを理論立ててしっかり説明すると、すんなり受け入れる場合も多く見られます。
また若い社員のミスを叱る場合でも、「ミスの意味」や「叱ることの必要性」を織り交ぜながら叱ると、「反発」ではなく「反省」を喚起しやすくなります。同時に、「なぜミスをしたのか?」「ミスを最小限に抑える方法は何か?」などを問いかけ、若い社員自身に考えさせることも重要です。
教育の際に大切なのは「目的を与え、相手に理解させる」こと。決して「理不尽」を感じさせてはいけません。遠回りに見えますが、「説明による理解」と「理解の積み重ね」が成長への近道なのです。

2.【中堅社員への意識改革】~仕事観の把握により、多様な生き方を支援する会社へ~

■仕事への意欲の持ち方を把握する
一般的に、やる気を喚起させる研修や社内キャンペーンの実施は、一時的な効果はあっても永続的には持続せず、回数を重ねるほど効果は低減します。働くことへの社員の意識、やりがいは、人それぞれに違います。一つの生き方・働き方の型に当てはめず、社内を歩き回る中での会話や場合によっては「アンケート調査」等から、社員の仕事観を正確に捉えることが必要です。
また、社員から、「どのような働き方を求めているか」、「何が足りないか」を引き出します。概ね成果主義型人事制度を導入した企業における社員の反応には、仕事のやりがいが低下した例が多くみられ、成果や貢献と実際の処遇とに不整合性を感じ、働く意欲が維持しづらい状況があります。
加えて最近では、収入が減少しても自分の趣味や家庭を優先したいという就労意識の社員比率が高まっています。働き方が多様化している実情を知り、実際の社員の顔や話しぶりから、本音をつかむことです。
■キャリアの選択肢を用意し、成果の発揮へのコミットを得る
若手社員が中堅社員へと成長することは、会社の発展には欠かせない要であり、その職務のレベルアップは、目標設定・事業計画等に基づく重責を担う形へ変化してゆきます。それゆえ、成果に対する報酬については、そうした中堅社員が納得のいく満足感の高いインセンティブが求められます。その中で、チャレンジしたい目標や新規事業への意欲が高い社員には計画立案を促し、何が何でもやり遂げるコミットメントに基づく実務遂行を支援し続け教育してゆくことが肝要です。
同時に、責任の重圧感が重荷になり、持てる能力が発揮できない社員に対しては、専門職への転換や部署異動により、処遇を改めることで本来の成果が得られることがあります。
このような形で若手社員→中堅社員が活性化することは、その下の新卒→若手社員への成長などを含め、会社全体を生き生きした優良環境へと変化させ、社業発展への帰依するものと考えられます。

3.【幹部社員養成のポイント】

■候補者の選出
経営者の指導下で具体的な指示事項を確実に実行できる幹部か、ある程度大まかな目標や指示をすれば実現のための具体的方策は自分で考え行動できる幹部か、など、経営者が求める経営幹部像により、タイプがいくつか別れます。まずは、上記中堅社員の中から、将来の経営幹部候補としての素養を持っていると思われる社員を選抜します。 誰を次代の経営幹部にするかということは、企業の将来の命運をかける重要なことですから、客観的かつ慎重に検討する必要があります。一時期の利益貢献や成功、上司に可愛がられているといったことなどの安易な人選は、慎むべきです。育成を前提とする場合は、今現在の能力やスキルより、3~5年後を想定した成長性や向上心を重視して人選される方が良いでしょう。
■経営幹部に求められる資質
  1. 社長の経営理念やビジョンを共感・共有できる人材
  2. 部下や同僚はもとより社内・社外からも信頼される人材
  3. 自社の事業に意欲的に取り組む向上心のある人材
  4. 精神的に強く、目標達成に向け、努力を惜しまない人材
※特に1.の社長の経営理念やビジョンに共感し共有できるか否かは、片腕として仕事を任せるうえで非常に重要なポイントとなります。
■経営幹部に求められる知識・能力・スキル
  • 責任感、忍耐力、先見性、発想力、行動力、判断力、統率力、問題発見解決力
  • 基礎学力、経営知識、業務知識、業界知識
  • 人間性、国際感覚、バイタリティ、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、折衝力
  • ここまで築きあげてきた資産(経営理念・ビジョン・お客様・お取引先・従業員・業界・地域社会との信頼関係・営業力・技術力など)の維持、有効活用力
  • 戦略策定・実行力(自社の未来をつくるための考え方・仕組みづくり)
  • 戦術策定・実行力(これらの実践・実行)
社長様の分身として業務を任せるのか、社長様の不得手分野を補う役割や参謀としての役割を求めるのか、など。それぞれの企業により、また社長様との役割分担にもよって必要とされる能力や知識領域は変わってきます。
知識の習得については、外部研修や通信教育なども活用して育成されるのが良いでしょう。
ただし、スキル(=知識を活用できる能力)を養うには、外部研修などで基礎を学んだだけでは不十分ですので、OJTをメインに経験を積ませるのが一番です。多少のミスや失敗は覚悟して、徐々に任せて経験を積ませ、成功体験をさせて自信を持たせるようにする必要があります。

しかし、幹部候補を絞れない。または、候補がいない。ということであれば、複数名でチームを結成し、社長様を補佐する任務を与えるのも一案です。また、育成している時間が無い。ということであれば、求める能力を有する人材を外部から採用・招聘することも選択肢の一つとなります。中国から信頼できる人材(親族・知人など)を招聘することも検討されても良いかもしれません。

本回答が貴社経営の一助になりましたら幸いです。

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