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現在、創業者でもある会長が会社全体のかじ取りを行っております。会長としては、今の社長か専務に会社を引き継いでもらいたいと考え、そのように社内の体制を変更し運営しています。ただ、会長の思いとは裏腹に、社長も専務も経営者意識が全くなく、現場で作業をこなすだけの状況になっており、会社を運営する経営者としての意識が全くありません。立ち行かないようならば売却する事も考えていますが、極力は売却したくありません。売上を上げる事やコスト意識を持たない社長や専務に、経営者意識を芽生えさせるにはどのようにしたらよいでしょうか?

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今回のご相談では経営者意識を芽生えさせる方法の前に、経営者意識が身につかない原因を探る事の方が重要であると感じます。このようなお悩みをお持ちの経営者の方は、後身が育たない理由を嘆いているものの、育てる事自体を行っていないケースが散見されます。また、任せる人材がいない、任せられないと言ってはいるものの、どうしたら任せる事が出来るかと問うと定量的、定性的に判断できるものがない事がほとんどです。貴社の「経営を任せる事が出来る」という判断基準はありますでしょうか?そして、その判断基準に対して後身となる人材に足りてないものは何でしょうか?今回のご相談では「売上を上げる事」や「コスト意識を持つ事」に欠けるというモノサシとなるものを提示頂いており、もちろんこれも「経営者意識」という意味では必要な材料であると感じます。この2つだけを解決できれば経営を任せる事が出来るのであれば、手法は数々ありますので、是非弊社コンサルタントにご相談いただければと思います。

ただし経営は、「人」「モノ」「カネ」「情報」「時間」の5大要素の集合体です。

今回フォーカスしている「カネ」や「モノ」の事だけが後身に出来るようになったとしても、経営を任せるために新たなお悩みが出てくるのではないでしょうか?一度、経営者としての「在り方」を描いてみては如何でしょうか?その上で、後身に足りていない要素の差分を抽出し、そこにおいては経営者自身がスケジュールを組んで教育を行う必要があると思います。例えば、現場の仕事を外して導いてあげる事も一つかもしれません。またこのようなご相談の根底に、創業者である会長自身がどうしていきたいかという「想い」が後身に共有できているかも重要なエッセンスになります。この想いが共有できていなければ、いくら教育しても身につかない事はないかもしれませんが、時間がかかることも事実です。重要なのは、経営者がどう思っているかを伝えるのはもちろんのこと、後身の方がどう思っているかを引き出し、経営者の「想い」との差分を見つけることが重要です。

貴社の経営のご参考になれば幸いです。