Q
営業が社有の携帯や車両を私用で利用し、休日に事故を起こした。社内統制の必要性は感じているが、注意すべき点などありますか?
A
【 経営者がやるべき内部統制 】
中小企業において、経営者がやるべき内部統制は、以下のようなものがあります。
セルフコントロールのできる会社組織を作る。
- 経営理念を社員に周知徹底する。
- 従業員の教育を徹底し、不祥事を未然に防ぐ。
- 業務に集中できる職場環境を作る。
不正や問題を未然に防ぐ。
- 経営数値に強くなり、業績予測と実績がかけ離れることのないようにする。
- 従業員の行動パターンを把握し、問題を未然に防ぐようにする。
経営者が実際の業務内容を把握する。
- 会計データなどの業務処理を定期的にレビューする。
- 経営者が会社全体の動きを把握していることを社員に分からせる。(ミスの抑止力になる)
- 社内のホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)を徹底し、業務を把握する。
【 内部統制を会社の仕組みに 】
中小企業の内部統制は、経営者(社長)が実施することで十分対応できます。しかし、日常業務をきちんと整理し、仕組みとして構築することで、経営者が意識しなくても、自然に内部統制が運用されることになります。 ポイントは以下の通りです。
業務規定・ マニュアルの整備
- 業務の平準化
- ミスを未然に防ぐ
承認システムの整備
- 経費処理などを個人に任せずに、必ず上司の承認を得るようにする。
- 業務処理を複数の人間でチェック、承認するようにする。
分業の実施
- 一人に業務が集中すると、不祥事の温床になる。
- 業務プロセスを細分化し、複数のスタッフで業務を行う。
定期的な人事異動
- 時期を定め、人事異動を行う。
- 一つの業務を、長期間特定の人間が担当することのないようにする。
しっかりとしたルールを設定することで、業務を効率化させ、ミスを事前に防ぎ、不祥事の温床を断つことができると考えます。
本回答が貴社経営の一助になりましたら幸いです。