社長駆け込み寺

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事業承継後継者問題について

ご相談内容
後継者問題で悩んでいる。どのようにしたらいいのか?

例として、事業を後継者に承継するポイントをまとめたサイトも併せてご紹介します。中小企業庁のサイトで紹介されているもので、「事業承継ハンドブック」と題されています。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/pamphlet/2009/index.htm

事業承継は、社長のお考えと同様に過去から永続的に企業を存続・発展させ、その雇用・技術及び「暖簾(のれん)」を後世に伝え守っていくことは、ずっと昔から経営者(先代)の役目として行われてきた恒久のテーマです。

【経営を継承する準備として必要なこと】

企業の次世代への承継問題は、10年単位で検討すべき取り組みであり、一朝一夕でできることではありません。最も大事なことは、会社経営の総仕上げとして後継者・社員にとって「魅力的な会社を創造する」ことを、まず現社長が覚悟することです。

具体的手順は、下記の通りです。

  1. 上述の「社長の思い・経営ビジョンを明確化」、「経営方針や経営目標を明確にして全社で共有化」は初期の必須事項であります。
  2. 経営ビジョンを達成するために解決すべき経営課題・経営戦略を明確化すること。
    そのために、会社をとりまく各状況の認識の把握が必要です。

    <状況の把握に必要なこと>
    1. 会社の経営資源の状況分析(従業員、資産やキャッシュフローの現状と見込み)
    2. 会社の経営リスクの状況分析(負債や会社の競争力の現状と見込み)
    3. 社長自身の状況(保有株式、個人名義の土地・建物、負債、個人保証の状況)
    4. 後継者候補に対して求めたいこと(親族関係や身内との軋轢、候補の能力・適性、年齢・経歴・会社経営に対する意欲の指標)
    5. 相続発生時に予想される問題点(法定相続人及び相互の人間関係・株式保有状況等の確認、相続財産の特定・相続税額の試算・納税方法の検討)
  3. 承継の方法を検討する(メリットとデメリットは以下に記載します)
      親族内承継 従業員等への承継
    外部からの雇い入れ
    M&A
    メリット 一般的に内外の関係者から心情的に受け入れられやすい。
    一般的に後継者を早期に決定し、長期の準備期間を確保できる。
    他の方法と比べて、所有と経営の分離を回避できる可能性が高い。
    親族内に後継者に適任な者がいない場合でも、会社の内外から広く候補者を求めることができる。
    従業員に継承する場合は、経営の一体性を保ちやすい。
    身近に後継者に適任な者がいない場合でも、広く後継者を外部に求めることができる。
    現オーナー経営者が会社売却の利益を獲得できる。
    デメリット 親族内に、経営能力と意欲がある者がいるとは限らない。
    相続人が複数いる場合の、後継者の決定・経営権の集中の困難性
    親族継承と比べて、関係者から心情的に受け入れられにくい場合がある。
    後継者候補に株式取得等の資金力が無い場合が多い。
    個人債務保証の引き継ぎ等の問題。
    希望の条件(従業員の雇用、価格等)を満たす買い手を見つけるのが困難。
    経営の一体性を保つのが困難。
  4. 承継課題に対しての適切な経営改革を実行する
  5. 事業承継の具体的な時期の検討
  6. 円滑な事業承継に向けた課題の整理
  7. 中長期の経営計画、事業承継の時期、課題の解決策を盛り込んだ「事業承継計画」の作成

【社外から人材を募集する際の手順とポイント】

ご希望のあった後継者問題についてのご要望でしたが、具体的な内部・外部のご検討はまだとお伺いしておりますけれども、具体的に外部からの新しい人材を募集される場合があれば、以下の情報もお役に立てるかもしれませんのでご紹介いたします。

STEP1
自社の求める人材像、採用人数、給料などの待遇面など募集要項を検討します。
また、先程記載したように採用コスト(媒体掲載費用等)の予算なども検討しておきましょう。
  • ◆知人・縁故からの紹介、新聞広告、ホームページ等、どのような形態で募集をするとしても、求人に必要な諸条件を明確にしておくことは、採用の必須事項です。
    まずは御社の募集要項を明確にされることをお勧めいたします。
  • ◆募集要項を明確にするためにも、経営理念や経営ビジョンなどをきちんと明文化することをお勧め致します。
    まず、企業が目指す姿がどのようなものか、を以下の3点で整理して見ましょう
    「経営理念」
    経営戦略を考える前提としてあるもの。社会における企業の責任、目的、使命、経営姿勢などを明らかにしたもので、社内外に対して一貫して主張するものです。
    「経営ビジョン」
    経営理念をより具体化したもので、ビジョンとは、経営者がこうありたいと思う自社の目指す将来の具体的な姿を、社員や顧客、社会に対して表明したものです。
    「行動原理」
    同じ組織の社員である以上、日々、仕事をしていく上で“これだけは守っていこう”といった基本的な行動のあり方です。
  • ◆また、「どのような能力や経験をもつ人材に、どのような環境や責任をもって活躍して欲しい」など、具体的な人物像を明確にして採用活動に臨まれるとよいでしょう。
  • ◆求める人材像を明確化するため、「社長」として求められる、諸能力を紹介します。
    下記を参照に、御社として求める能力、優先順位を検討してみてください。
    人間関係能力
    この能力には、リーダーシップ、コミュニケーション能力、傾聴力、交渉力などがあります。
    業務遂行能力
    管理者として必要な業務遂行能力のことであり、この能力には、理解力、分析力、判断力、人事評価能力などがあります。
    個人特性
    この能力には、ストレス耐性、積極性などがあります。 特に幹部社員や経営者候補ともなれば人材を募集しそのままポストを充て込むのは大変困難であり、高望みしすぎれば相当な人的ネットワークと資金がかかることが予想できます。そこで、育成機関や時間コストも考慮して、経営者としての独立心などの要素も併せて求めては如何でしょうか?以下は社長や経営幹部の人材に特化した会社です。「社長求む」のキャッチコピーが中々面白いです。
    http://j-brain.jp
    専門的能力
    この能力は、自社の属する業種や、自社の商品知識などの専門的な知識や営業に関するノウハウなどのことです。とくに、この能力に長けていると、高い営業成績を残すことが多いと言えます。外販など新規に取引先を増やす能力を求めたいときに注目したい能力です。
    その他
    その他、業務に必要なITを使いこなす能力、会社・社長職に求められる営業マインドなどがあります。
  • ◆社長職という職務においては、上記のうち、どれが欠けてもならないものですが、(4)の専門的能力ばかりに目を奪われて採用し、結果として既存社員とのミスマッチが生じる例が少なくありません。面接の段階で、本当に御社に必要な人材か、見極めることが必要です。
STEP2
求人活動例を掲載します。下記の例示媒体等から選択します。
<媒体例>
  • 求人雑誌
  • インターネットの求人サイト
  • 自社のホームページ
  • ハローワークなどの公的機関の活用
  • 人材紹介会社の活用
  • 社外団体等の活用
  • 大阪商工会議所の事業承継サポートセンターの活用
◆各媒体の留意点としては、下記のとおりとなります。
  1. 労働条件や業務内容をなるべく詳細に記載しましょう。
    面接応募者は、入社する企業の労働条件や業務内容を見て求人申し込みをします。その際に、ありのままの業務内容を記載しましょう。過大な求人を載せることで、優秀な人材が面接に来るかもしれませんが、結局入社後に本当のことは分かりますので、長続きしません。
  2. 男性だけ、女性だけの募集は出来ません。
    労働者の募集・採用、配置・昇進、教育訓練、福利厚生、定年・退職・解雇にあたっては、男性と女性の差別的取扱いは、原則禁止とされています。
  3. 募集媒体によって人材の質に違いがあります。
    一概には言えませんが、求人雑誌の場合は、地域ごとに掲載される場合が多いため、比較的近くに住む人からの求人が多くなる傾向にあります。また、フリーペーパー求人誌の場合は、さらに地域が絞られるため、さらに近隣からの求人が多くなります。
    逆に、インターネットの場合は、全国に対して情報発信しますので、比較的遠方からの求人申し込みがあります。また、インターネットは気軽に求人申し込みができるため、人材の質にもバラツキが出る傾向にあるようです。しかし、優秀な人材が集まる可能性も高くなります。また、若い人材が集まりやすいというのも一つの特徴です。
    ハローワークの場合は、比較的高齢者の求人申し込みが多くなります。
    人材紹介会社を利用する場合は、比較的条件にあった人材を紹介してもらうことができますが、採用が決まると、先程記載したように高額な手数料を支払う必要があります。
  4. 御社のような専門特化した商品や取引形態を持つ業種には社外団体の人脈等をご利用されたりするほうが育成の手間がかからなくて良いのかもしれません。例として、以下に例示致します。既にご存知である場合や、関係がなければ申し訳ありません。
    日本無機薬品協会: http://www.mukiyakukyo.gr.jp/profile/com.htm
    (そのほかにも様々な団体が有りそうでしたが、選択が大変難しい状況です。)
  5. 大阪商工会議所では御社と同じように後継者問題で悩む企業を対象に補助金を用意し「無料相談するセンター」があります。1回50分で確定申告書と決算書を見ながら相談してい戴けます。「事前予約FAX」が必要になりますので以下のサイトをご覧下さい。
    http://www.osaka.cci.or.jp/Jigyou/jsk/index3-10.html
  6. また、大阪府知事向けの申請により人材採用に助成金が出ます。
    中小企業基盤人材確保助成金
    生産性の向上に役立つ人材として、管理監督者や高度な専門知識を持つ技術者を採用した場合に支給される助成金です。要綱は以下のとおりです。

    <要綱>
    生産性向上人材(以下の1・2いずれにも該当するような人材)を新たに採用すること。
    1. 年収450万円以上(臨時給与を除く)の賃金で雇い入れられる者
    2. 生産性向上に係わる業務の企画・立案、指導を行うことができる専門的な知識や技術を有する者。又は部下を指揮・監督する生産性向上に係わる業務に従事する課長相当職以上の者。
    <助成額>
    生産性向上人材1人当たり、140万円(小規模事業は180万円)5人までを限度
    一般労働者1人当たり、30万円(小規模事業は40万円)生産性向上人材の雇用数と同数を限度

    費用対効果を考慮することにより、媒体を使い分けましょう。

本回答が貴社経営の一助になりましたら幸いです。

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